(189) 珍しいもの見つけました ギンリョウソウ

里山と田畑と暮らしとin Shimane 島根 ~三原の郷づくり第189回~ 2020/05/23 昨日、山の水を田んぼにあてるための水路の手入れをしているときに、 珍しい植物を見つけました。 ギンリョウソウ。 山の中のこの水路沿いは、木の葉や竹の葉の腐葉土に恵まれ、木漏れ日が少しあたるような場所で、色々な野草の花が楽しめます。 しかし帰郷以来約8年、ギンリョウソウは初めて。 今まで気づかなかっただけか? それとも色々な条件が整い、今年初めて出てきたのか? 群生 雌しべの柱頭(紫)と雄しべの葯(黄) しゃれた色合い ギンリョウソウとは: (以下出所) https://www.japan-parkranger.com/ さて、ギンリョウソウが真っ白なのは、日当たりの悪い林床でも暮らしていけるように、光合成をやめて葉緑素を持っていないからです。では、光合成をせずにどうやって栄養を得ているのでしょうか? ギンリョウソウはベニタケ類のキノコなど菌類の菌糸を消化して栄養を吸収しているのです。このような植物を菌従属栄養植物といいます。 ところで、その菌類は、地中の窒素やリンを吸収して針葉樹や広葉樹に与え、樹木から光合成の産物を得るという、樹木との共生関係を持っています。つまり、樹木と菌類とギンリョウソウが地中でつなっがていて、ギンリョウソウは間接的に樹木から栄養を得ているのです(下図)