2017年11月4日土曜日

(69) ようやく全国ブランドとなったエゴマを守るために~新規就農者の組織的な受入体制の整備

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第69回~

2017/11/4

新規就農者の組織的な受入体制


数年前にようやく全国ブランド化したエゴマの生産基盤を維持するために、新規就農者の組織的な受入体制の整備を、川本エゴマの会で検討しています。

これは12月2日開催の三原郷づくりワークショップの重要テーマの一つでもあります

10月30日には、川本町役場のスタッフと、第一回目の検討会を開きました。
民、官おのおのがやるべきことについて、大筋の合意は得られましたが、今後、具体的な詰めが必要です。

最も重要なことは、民主導でしっかりとした組織的な受入体制を作り、実行し、官には必要なところを限定的にサポートしてもらうということでしょう。


川本エゴマの会の案については、下記ご参照。
無農薬有機エゴマの生産量維持・拡大のために



エゴマの位置づけ、特性など


川本エゴマの会のエゴマは、この地にエゴマを導入されたTさん夫妻のご尽力により、ありがたいことに数年前より全国ブランド化しています。

この過疎の村に、全国ブランド化した農産物があることは、この村を維持していくうえで重要なことです。

エゴマは次のような特性を持っているため、機械化による大量生産が難しいので、圃場が狭く、傾斜地が多い中山間地域の農業に向いている、数少ない農産物の一つです。
特性1. 増産のために化学窒素肥料を多用すると、味にえぐみが出、香りが生臭くる。セルロース質系堆肥と有機発酵肥料で土づくりをすると、やわらかな甘みとコク、いい香り。
特性2. 野生種に近いため実の脱粒性が高く、コンバイン収穫だと、かなりの割合が地面に落ちてしまう。収穫率を上げるためには、刈取り・乾燥・脱穀が手作業となる。
特性3. 実の皮が薄いため、コンバイン収穫だと機械の中で実が傷つき、酸化、発酵等により品質下落。
しかし、纏まった量の良質エゴマを得るためには、有機農法をやる農家が、かなりの数集まらなければできません。高齢化により、そうした農家の存続が厳しくなりつつあります。



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