2017年9月28日木曜日

(62) エゴマ栽培・収穫作業の協働化~やっぱりこの方向も必要だよね

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第62回~

2017/9/28
 
第50回投稿でご紹介しましたが、8月5日に、川本エゴマの会のメンバーに集まっていただき(Tさん宅会議室)、「新規就農者の組織的受入体制」、「栽培・収穫作業の協働化」の検討会(第一回)を開きました。
 
川本エゴマの会として、この作業の協働化を、部分的にでも取り入れる必要が出てきています。

今日は、会のメンバー4人(TKさん、KKさん、NSさんと私佐左衛門)が、体調を崩しているYさん圃場でエゴマの刈り取りの手伝いです。

8時30分作業開始、11時ちょうどに、刈り取ったエゴマを仮置き場に集めてとりあえず終了。

小雨のなかで

江川支流の河岸の圃場 冬季は水をかけ流す


Yさんは、エゴマ圃場(昔は田んぼ)を冬季湛水(ほぼかけ流し)するという、ユニークな農法で連作障害を回避してます。
・エゴマは連作障害が出にくいと云われますが、もっぱら発酵鶏糞等(肥効は高いが、c/n比が低く、微生物活性化力小)に頼って連作している場合は障害(収量減、甘み・こくの低下)が出ている。

・枯草、落ち葉等のc/n比の高いセルロース系堆肥を鋤き込んでいる圃場は、障害なし(土中微生物が多様化・活性化によると思われる)。

・冬季湛水後の畑で連作障害が出ないのは、田んぼと同じ理屈(乾いた状態=酸化状態と水の入った状態=還元状態が繰り返されることで微生物のバランスが良くなる)。
こうした丹精込めた圃場は、大事にしたいよね~。





2017年9月27日水曜日

(61) 三原郷土資料展示室オープン~三原まちづくりセンター内

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第61回~

2017/9/27

今日は、三原郷土資料展示室のオープン初日。

三原をもっと知ろう会のKさんがずっと温めていたプロジェクトです。三原の郷_未来塾の面々がこれに協力し、かつて使われていた農具、生活具を、三原中から集め、開室にこぎつけました。


Now open
右端で杵を持つのがKさん
足踏み脱穀機を前にしたら、子供のころの話が出るわ出るわ。イメージが広がるんだな~~、
驚き!!  これはしっかり聞いておかなくては。
  • 親が真ん中で足踏み脱穀
  • 子供は左右の端で足踏みの手伝い、危ないから手前の手すりをしっかり握ること
  • そのうち電動モーターとベルトで動かすように
  • 電力事情が悪かったから電力に余裕のある夜中に父母が脱穀作業
  • 子供は朝、学校に行く前に脱穀済みの稲わらを「あまだ」(「牛のだや<牛小屋>」の二階)に放り上げる
  • 放り上げた稲わらは牛のだやの敷料(牛の足元に敷く藁や草)に使う・・・・・・・・・・
思いついた!みんなの想いの籠った色々な用具について、近いうちにみんなでワイガヤ、それを小冊子にしよう。  学校教育にも使えそうだな。フム、これは良さそうだ。

足踏み脱穀機
 数ある中から、いくつか興味深いものをお見せしましょう。
大足: 小さい田、深い田の代掻き用具/履いて田を踏んで均平にする 
万鍬: 代掻き用具、牛に引っ張らせて使う
手前は犂/ 後は万鍬の進化型でトラクターのロータリの刃に近く、真ん中の板に人が乗り牛に引っ張らせて使う    昔は太一さんという牛使いの名人がいた、その人、私も覚えてますよ
繭毛羽取り機: 元の繭についているモヤモヤ繊維を取る


 午後は村の皆さんが来てくれてワイガヤ、駐在さんいつも来ていただいてthanks。
皆でいつものワイガヤ




















(60) 金木犀が香る中で種まき&テデトール成功

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第60回~

2017/9/27

朝、雨の降る前に畑で菜花の種をまいていると、なんとも良いにおい、金木犀。
お隣の生け垣で、金木犀の花が真っ盛り。
金木犀
真夏の草いきれでムッとした畑が、秋めいてきたこの時期になるとスッキリし、金木犀の香りの中であれやこれやと種を播く。いい時間です。
左から <上の畑>菜花、タマネギ、<下の畑>赤筋大根・春菊・ミズナ、Sさんの大根・青首大根
雨が上がれば、また種を播こう。かつお菜、三陸つぼみ菜、チリメンうぐいすな、津田かぶ、サラダほうれん草。アブラナ科が多いので、また大根ハムシの集中捕獲だな。

それから58回投稿でご紹介した大根ハムシのテデトールが大成功、1、2回集中して取ると、あとは毎日数分でOK。
虫に食われながらも本葉が大きくなっています。
よしよし














(59) 田の秋起こし

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第59回~

2017/9/27

25、26日と一日半かけて、刈り取りが終わっているコシヒカリの田の秋起こしをしました。 有機稲作にとって、秋起こしは翌年の地力窒素(第53回投稿)を確保するために重要な作業です。

まず田がなるべ乾いた時を狙って作業開始、今年は十分乾いていませんが。
米糠を反当たり100kg程度散布します、本当は竹堆肥の散布もしたいのですが時間がありません、明日は雨。竹堆肥は10月にチャンスをみて散布しよう。
米糠 約100kg/反
米糠は、藁や稲株を分解する微生物の栄養源(窒素として)。
米糠の次は、苦土石灰を散布(140kg程度/反)。石灰のpH調整効果で微生物が藁を分解しやすくなり、苦土は微生物の体内酵素の材料となります。

隣のイセヒカリは登熟完間近
暑いけれど気持ちの良い一日 左奥に石見冠山
これから一番下の田で一作業、夕方6時過ぎ完了

ご参考までに。
私の米の有機栽培は、もっぱら次の二つの本のいいとこどり。まだ書いてある通りに実践できていませんが(7割くらいか)、米の有機農法はほぼ確立されており、何時もそれを文字で確認できるのは心強い限りです。
良い本だよ~、皆さんもご一読あれ。
  • 「あなたもできる無農薬有機のイネつくり」民間稲作研究所 稲葉光國著、2007年、農文協
  • 「有機栽培のイネつくり」ジャパンバイオファーム 小祝政明著、2008年、農文協






2017年9月23日土曜日

(58) 秋播き野菜の大敵ダイコンハムシに新テデトール

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第58回~

2017/9/23

野菜の秋播きの時期です。
来年の春先から晩春にかけて、めっぽうおいしい薹立(とうだち)も楽しめる、アブラナ科の野菜、大根、菜花、タカナ、ミズナなどを数種類ずつ種まきします。

ところが去年から、芽が出て本葉が出始めるあたりで、小さな黒いテントウムシのような虫(ダイコンハムシ)の食害がひどく、 昨年は丸裸にされ蒔き直しをしました。
これが憎っくきダイコンハムシ
この虫は危険を感じるとポロリと地面に落ち、しかも小さいため指先で摘まむのが厄介なこと。
有機農法の最終農薬たるテデトールが難しい。

そこでネット検索で見つけた事例を改良した、新テデトールがこれ。
田んぼのトロトロ層の固めの部分をバケツにとり、それを箸の先に付けて、ちょんちょんとくっ付けていく。
これはいい 箸の先に3匹

バケツの中
念のために消石灰散布

約1時間半で、作業終了、100匹以上。今年はこれを毎日やるぞ―。

大根畑 虫に負けずに育ってくれよ~


忙中閑あり、庭先の水引草。
今年はとくに鮮やかなような







2017年9月17日日曜日

(57) 台風が来る前にコシヒカリの稲刈り~まだ少し早いけれど

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第57回~

 2017/9/17

9月14日午後、コシヒカリの稲刈りです。

7日の線状降水帯(第55回投稿)、12日の似たような雨で、コシヒカリは半分弱が倒伏、さらに17日には台風が直撃しかねない様子。 そうしたことで、まだ4、5日早いけれど、刈り取らざるをえなくなったわけです。

稲刈りをお願いしたのは、有機稲作農家のMさん(第35回投稿、この辺りでは唯一のJAS取得農家、竹堆肥研究会のメンバーでもある) 。 Mさんは大変に凝り性の人で、ヤルとなったら完璧にやらないと気が済まない。コンバインの操作もピカ一で、刈り残しや稲株の踏み付けゼロ、田のコーナー部の事前手刈りも不要です。


倒れた稲を、手際よく刈り取り ウマイもんだ
約3Hで終了

倒伏した稲を4株ずつ持ち上げて、クロスさせて結わえていたために(結わえた藁は外しておいたけれど)(第55回投稿)、稲株にクセが付いてしまい、コンバイン刈り取りが難航する場面もありましたが、約3時間で刈り取り終了。

トラックの荷台から乾燥機へ
荷台の上のコシヒカリ
含水率15%強に乾燥後、籾摺り、玄米を袋詰め。早刈りのため、未熟な青くず米がかなり出ましたが、30キロ袋で20袋の玄米。 ちなみに去年のキヌムスメも20袋でした。

Google Earth Proで田んぼの面積を測りなおしたところ、コシヒカリ用の田は3枚で1.2反。
そうなると反収は16.7袋(8.4俵)、無農薬・無化学肥料栽培としてはまずまずでしょう。
食べてみると、なかなかおいしい。今年も食味コンテスト(注)に出品するぞー。
(注)米・食味分析鑑定コンクール国際大会、2017/11/25-26、山形県真室川町にて













(56) 「支え合いの地域・人づくり」の未来塾研修会

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第56回~

2017/9/17(9/22一部修正)

この三原の郷で、「支え合いの地域・人づくり」を行っている未来塾(第10回投稿)が、住民参加の研修会を行いました。

テーマは、「地域包括ケアシステムと地域支え合いの取り組みについて」(注) 。
テーマ解題的に言えば、「地域の住民主体の生活支え合いを、個人的な善意のレベルではなく、どう組織化していくのか」、ということです。

(注)介護保険制度の見直し(2013.10発表、2014.06法改正)により、現在の(全国一律基準の)訪問介護・通所介護は、h29年度末までに「市町村の実情に応じた取組」「住民主体の、多様な担い手による多様なサービス」に変更される。サービスのメニューも単価も、全国一律ではなく、各市町村の自由になる。
これは、地域住民が積極的な生活支援に取り組んでいれば、それだけ行政に働きかけるチャンスが増え、その地域のサービスは良くなる(そうでない地域は相対的に悪くなる)ということ。

まず役場健康福祉課のYさんから、国の政策変更の経緯、地域の進むべき方向についての説明がありました。


今日のテーマ

健康福祉課のYさんの説明
さて、ここから先は、住民によるワイガヤ議論、地域の生活支え合いをどう組織的にやっていく?

生活支え合いについて関係のある既存組織を列挙していきました。

紙に書き出された色々な既存組織の一覧を睨みながら、ワイガヤ。しばらくして達した結論は、両グループともほぼ同じ。
  • 既存組織は連絡、調整はするけれども、主体的には動かない
  • 主体的・組織的に動けるのは、やる気のある住民が集まった新組織

支え合いで頼りになりそうなところは?
実は、介護保険制度改正により必要となってきた「住民主体による支援」が、それなりに形になりつつある市町村は、全国的にみても、ごく一部なのです。
(詳細は、さわやか福祉財団資料参照 住民主体による支援を広めるために 今何をするか

そうした意味においても、まだ極めて小粒ではありますが、やる気のある住民が集まった新組織「未来塾」の意味・役割と今後の充実(注)を、みんなで再確認して研修会を終えました。
(注)すでに実施中の草刈り以外の生活支援についての具体的な仕組みづくり

未来塾を充実していこう












2017年9月10日日曜日

(55) 不安的中 線状降水帯でコシヒカリ倒伏

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第55回~

2017/9/10

第53回投稿「今年の稲の出来具合」の最後に、大雨よ来てくれるなと書いたのですが、残念ながら来てしまいました、しかも線状降水帯で、9月7日は約半日猛烈な雨。

コシヒカリの約1/3が倒伏、イセヒカリは全く乱れも無し。
倒れやすいコシヒカリにとっては、地力窒素(第53回投稿)が効きすぎたようです。
来年の作付けは、食味が極上(コシ以上)で、しかも非常に倒れにくいという、新品種「縁結び」(のうけんhttp://www.k-nouken.com/)にします。

約1/3がべったりと倒れたコシヒカリ
手前のイセヒカリは全く影響なし
登熟度合いはまだ7割程度で、刈り取るわけにもいかず。
何事も経験だと、倒れた稲を4株ずつ、稲わらでくくって立ち上げることにしました。正味1日の作業で、9割がた終了。
応援に来ていただいたお隣のMHさん夫妻
とりあえず このくらいに
 9月12日は、また7日と似たような天気図、13日以降は好天が続くようです。
これ以上倒れなければ良いのですが。



2017年9月5日火曜日

(54) エゴマ栽培のその後~大きくなり、花芽もついて

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第54回~

2017/9/5

この一か月半ですっかり大きくなりました(第48回投稿)。
いつ見ても良い風景です、皆さまも、まずエゴマの里の今の景色ををゆっくりご覧ください。

★大きくなったねー

<Kさん圃場 >


2017/9/2
2017/9/2
2017/7/24

<Aさん圃場>


2017/9/2

2017/7/24

 

<YKさん圃場>

2017/9/4

<新規就農のSさん圃場>

2017/9/2

<私 佐左衛門の圃場>


2017/9/2

★花芽が付きだした


大きくなる栄養成長もほぼ終わり、花芽を付けだしています。生殖成長開始です。

エゴマの花芽

 

★樹ボケ?


こうした時期の今、あるエゴマ圃場で異変が起きています。花芽があまり付かずに、栄養成長が続いている様子。この数年、肥料としてもっぱら鶏糞を使用してきた圃場です。

こうした現象は、ほかの作物でも窒素過多の時に出る現象で、スイカやキュウリ、ゴーヤなど、つる系の野菜の場合は「つるボケ」、トマトやナスのような野菜の場合は「樹ボケ」と言います。

もっぱら鶏糞利用の場合は、今まででも連作障害(収量減、品質低下) は起きていますが、ここまでのことは始めて。 今後、フォロー・研究が必要な事例です。


追記(2017/9/18)

その後花芽は付きましたが、その時期が遅かったため、今時点で穂としての成長が不十分。苗の定植時期が早すぎた(半月くらい?)せいもあるのではないか、という意見もあり。












(53) 有機稲作のその後~今年の稲の出来具合

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第53回~

2017/9/5

久しぶりの投稿です。

のっけから言い訳になります。
8月は農作業(稗取り、ケイトウや野菜出荷、売り物のトマトピューレ・ブルーベリージャムづくり、草刈り)や生活面(盆掃除、子供や孫たちの帰省、妻の仕事上の一週間不在)も忙しく、 ゆっくりとパソコンの前に座ることが出来ませんでした。

ついこの間、稗取りに這いずり回っていた真夏の田んぼが、すっかり秋模様に。
この景色を見ると、稗を取っといて良かったなー、田んぼは四季を通じて、風景の主役の一つだね、というのが実感です。


手前 イセヒカリ、向こう コシヒカリ
 さて、今年の稲の出来具合です。
  1. 悪かった点: 田植え直後の稗対策(米糠散布、条間の田車押し、株間の八反処理)が不十分だったために、後で大変なことになった(第52回投稿)
  2. 良い点: 分げつ、稲穂充実度、ともに去年に比べやや良。 去年、部分的に出た、いもち、紋枯れ等の病気が出ていない。
コシヒカリ
 コシヒカリは、一株茎数が30強(植苗は2~3本/株)、一穂当たり粒数130前後。

イセヒカリ
イセヒカリは、一株茎数が約45(植苗は2~3本/株)、一穂当たり粒数100前後。

無機の化学肥料や農薬は全く使っていません。
成長に最も効いているのは、下記の対策(第3回投稿)により地力窒素(注)が良いレベルに維持できているためと思われます。
それに、種籾の酵母処理(第16回投稿)も効いているのかも。
  • 収穫後の秋起こし(米糠、苦土石灰散布後耕耘)
  • 3月末の竹堆肥を散布耕耘
  • 4月上旬~6月上旬田植えまでの湛水
 (注)地力窒素(イネの吸収窒素のうち地力窒素7、施肥窒素3)が重要なのは

水田ではイネが密植され、湛水されるため、生育期間中の追肥作業は非常に困難。 しかも,水田表面に散布された化学肥料中の窒素は、脱窒によって失われるために利用率が低い。かといって,栽培期間中の作土に混入することは不可能。また、植付前に基肥(もとごえ)として多量の窒素肥料を与えると、徒長や無効分げつにつながる可能性がある。このような理由で,イネの栽培においては,生育期間中の土壌有機物の分解による無機態窒素のゆっくりとした供給(地力窒素)は非常に重要


稗・コナギ対策は、田植え直後の米糠散布と八反処理の徹底。
稗取りやコナギ取りで、一週間くらい三反弱の田んぼの中を這いずり回っていますではなく、稗やコナギはほとんど出ないよ、でなければ、「有機米やるべし」と声を大にしては言えないよね~。

反100kg米糠散布のMさん圃場(第35回投稿)では 稗なし

 後は、大雨、大風よ、来てくれるなーーーー。