2017年9月5日火曜日

(53) 有機稲作のその後~今年の稲の出来具合

里山と田畑と暮らしと in Shimane 島根 ~三原の郷づくり 第53回~

2017/9/5

久しぶりの投稿です。

のっけから言い訳になります。
8月は農作業(稗取り、ケイトウや野菜出荷、売り物のトマトピューレ・ブルーベリージャムづくり、草刈り)や生活面(盆掃除、子供や孫たちの帰省、妻の仕事上の一週間不在)も忙しく、 ゆっくりとパソコンの前に座ることが出来ませんでした。

ついこの間、稗取りに這いずり回っていた真夏の田んぼが、すっかり秋模様に。
この景色を見ると、稗を取っといて良かったなー、田んぼは四季を通じて、風景の主役の一つだね、というのが実感です。


手前 イセヒカリ、向こう コシヒカリ
 さて、今年の稲の出来具合です。
  1. 悪かった点: 田植え直後の稗対策(米糠散布、条間の田車押し、株間の八反処理)が不十分だったために、後で大変なことになった(第52回投稿)
  2. 良い点: 分げつ、稲穂充実度、ともに去年に比べやや良。 去年、部分的に出た、いもち、紋枯れ等の病気が出ていない。
コシヒカリ
 コシヒカリは、一株茎数が30強(植苗は2~3本/株)、一穂当たり粒数130前後。

イセヒカリ
イセヒカリは、一株茎数が約45(植苗は2~3本/株)、一穂当たり粒数100前後。

無機の化学肥料や農薬は全く使っていません。
成長に最も効いているのは、下記の対策(第3回投稿)により地力窒素(注)が良いレベルに維持できているためと思われます。
それに、種籾の酵母処理(第16回投稿)も効いているのかも。
  • 収穫後の秋起こし(米糠、苦土石灰散布後耕耘)
  • 3月末の竹堆肥を散布耕耘
  • 4月上旬~6月上旬田植えまでの湛水
 (注)地力窒素(イネの吸収窒素のうち地力窒素7、施肥窒素3)が重要なのは

水田ではイネが密植され、湛水されるため、生育期間中の追肥作業は非常に困難。 しかも,水田表面に散布された化学肥料中の窒素は、脱窒によって失われるために利用率が低い。かといって,栽培期間中の作土に混入することは不可能。また、植付前に基肥(もとごえ)として多量の窒素肥料を与えると、徒長や無効分げつにつながる可能性がある。このような理由で,イネの栽培においては,生育期間中の土壌有機物の分解による無機態窒素のゆっくりとした供給(地力窒素)は非常に重要


稗・コナギ対策は、田植え直後の米糠散布と八反処理の徹底。
稗取りやコナギ取りで、一週間くらい三反弱の田んぼの中を這いずり回っていますではなく、稗やコナギはほとんど出ないよ、でなければ、「有機米やるべし」と声を大にしては言えないよね~。

反100kg米糠散布のMさん圃場(第35回投稿)では 稗なし

 後は、大雨、大風よ、来てくれるなーーーー。


















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